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ハーレム・ドラッグ第三章―9
「や・・・やった?」
「みたい、だね・・・」

 空那と風那が息を吐いて力を抜く。
 スカーレット・イーターは完全に滅びた。赤茶けた土塊のようになって路上に散乱している。

 何とか勝ったか・・・。

 ここで、ようやく救急車のサイレンの音が近づいてくるのが分かった。
 おせーっつーの!!
 ・・・いや、ここは戦闘に巻き込まなくて良かったと考えるべきか。

「結界が壊れたようですね。私たちも退散しましょう」
テーマ:創作官能小説連載
ジャンル:アダルト
ハーレム・ドラッグ第三章―8
 氷室を締め上げる蛇の力によって、再び世界が遮断される。
 この閉ざされた別世界の住人は、俺とスカーレット。
 そして、玲子先生と百合香だけだ。

「後藤君・・・!」
「先生、これから俺の体、色々とぶっ壊れるから。片っ端から治し続けてくれ」
「・・・分かったわ。恵美を・・・助けてあげて・・・!」

 俺は頷くと、スカーレットを睨みつつ百合香に声をかけた。

「百合香、今は大人しくしててくれ。事情、は・・・?」

 妙に静かな百合香の顔を見る。
 ・・・目を回して気絶してた。
 まぁ、俺の腕から得体の知れない物が飛び出したんだから無理もねぇか。むしろこの方がありがたい。

ハーレム・ドラッグ第三章―7
 近づいてきた氷室が、俺たちを守っている夜叉明王に両手を触れる。
 途端に接触面から赤い小さな火花と稲妻がほとばしった。

「中々強力ね、でも・・・!」

 氷室が力を込めると、じわじわと接触面が灰色になっていく! 夜叉明王の力が弱まっているのか!?

「私の毒、『ヴィーナス・ヴェノム(女神の悪意)』は物質はおろか、結界をも侵す。ほぅら、そろそろ限界かしら?」
「ぐっ・・・!」

テーマ:創作官能小説連載
ジャンル:アダルト
ハーレム・ドラッグ第三章―6
 一瞬の後、よろめきながら体を仰け反らせたのは・・・ロイドだ!
 その右腕には大きな亀裂が走り、火花と煙が吹き出している。
 風那の勝ちか!

「・・・マジでこの程度かテメエ! ガッカリなんてもんじゃねーぞ!」

 風那はそう叫ぶと、ロイドの顎めがけてジャンプし、ひざ蹴りを炸裂させた!
 たまらず仰向けに倒れたロイドが、両肩を開いてあの振動兵器を露出した。
 だが、そいつは使われる前に、着地した風那の両足によって踏み砕かれていた。
テーマ:創作官能小説連載
ジャンル:アダルト
ハーレム・ドラッグ第三章―5
「後藤君、大丈夫!?」「孝一様!」

 風那に続いて降り立ったのは、玲子先生と、あの白銀の少女だった。
 白銀の少女は、着ている和服がかなりボロボロになってる。
 体には傷が無いみたいだから、一戦交えて何とか無事に逃げたって所か。
 それにしても、こりゃ一体どういう状況だ?

「孝一様・・・! 申し訳ありません、私が不甲斐ないばかりにこのような・・・。遠藤様、孝一様の治療をお願いします」
「任せて。空那ちゃん、後藤君をこっちへ、篠宮さんも!」
「は、はいっ」
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