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ハーレム・ドラッグ第三章―4
 俺の左手から、再び光が放たれて蛇が現れる。
 ただし、今度は青白くない・・・白と黒の光だ。
 ランダムに入り混じった白と黒の蛇が左手から飛び出し、周囲を暴れまわる。
 そのうち蛇はドーム状に俺達を包み込み、氷室たちと遮断した。
 魔方陣というか、魔法円のような感じだ。
 模様の隙間から、氷室たちの姿が見える。

「ちょ・・・ちょっと、何よこれ・・・。こんな力があるなんて聞いてないわよ!? ロイド、分析できる!?」
テーマ:創作官能小説連載
ジャンル:アダルト
ハーレム・ドラッグ第三章―3
 視界が元に戻り、喪失していた現実感を取り戻した。
 氷室の姿が見えた。さっきまで浮かべていた薄笑いは消え、俺を油断無く睨みつけてやがる。

「ご主人様の予想的中か・・・。秘薬、飲んじゃってたのね」
「・・・事故だったけどな。自分から飲んだ訳じゃねえよ」
「ふぅん・・・。それで、どうするつもりかしら?」

 コイツ、なんか余裕あるな・・・。
 この力のこと、ある程度知ってるのか?

「・・・逃げるんなら、見逃してやるぜ? この力、正直言って上手くコントロールできる自信がないんだ」
「あら、優しいこと。でも、何もしないで退散したら叱られちゃうのよね~。少しだけ相手してくれる?」

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ハーレム・ドラッグ第三章―2
「あら、気が付いた?」

 場違いに明るく軽い声の主は、あの女、氷室恵美だった。

「くそ・・・っ、百合香・・・!」

 俺は彼女には構わずに、百合香の方へ行こうとする。
 が、胸の激痛が酷くて立ち上がる事もできねぇ。這うようにジリジリとしか移動できないのがもどかしい。
 百合香の体は・・・まだ動いてる!
 でも・・・ちくしょう、体の下は血の池になってやがる。
 貫かれた胸の傷から流れ出た、百合香自身の血に間違いないだろう。
 あんなに出血したら・・・!
 俺は右手を伸ばして百合香に触れようとした。
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ハーレム・ドラッグ第三章―1
『アーリン、こっちじゃ!!』
『ま・・・待って、私、もう・・・!』

 ・・・ん、何だこりゃ。
 目の前に、よく分からん光景が広がっている。
 え~~~~と・・・夢かな?
 暗い砂利道を、一組の男女が走っている。
 男の方は、随分古めかしい格好をしてるな。着物を着て・・・でもチョンマゲじゃないから江戸時代じゃないな。明治辺り?
 あ、女の方が限界なのか、道にしゃがみ込んじまった。

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