2008年10月05日 (日)
平日の夜だっていうのに、レインナイトの部屋はほとんど埋まっていて、開いていたのは一つだけだった。
ラブホテルなんて入るのは初めてだけど、結構繁盛するもんだな。
そして、入り口のパネルから、開いていた部屋を選んで入ったはいいが・・・。
「う・・・うーむ・・・」
「変わってる部屋だねえ・・・」
変わってるっつーかな・・・。
パネルの写真と部屋の説明を見て覚悟はしていたが・・・。
「この鎖、天井から下がってるけど、どうやって使うの?」
「さ、さあなぁ?」
ラブホテルなんて入るのは初めてだけど、結構繁盛するもんだな。
そして、入り口のパネルから、開いていた部屋を選んで入ったはいいが・・・。
「う・・・うーむ・・・」
「変わってる部屋だねえ・・・」
変わってるっつーかな・・・。
パネルの写真と部屋の説明を見て覚悟はしていたが・・・。
「この鎖、天井から下がってるけど、どうやって使うの?」
「さ、さあなぁ?」
部屋の中は、天井や壁から細身の鎖が垂れ下がり、別の壁には先がいくつにも分かれたハタキのような鞭やら、白いナイロン製の縄やらがフックに掛かってぶら下がっている。
中央には、胴体部分が三角形になっている木馬がでん、と床に据え付けられている。
ぶっといローソクやら、巨大な注射器やら、先が丸くなっている電動マッサージやらが片隅の棚に置いてあって・・・。
『そっち系』の趣味の人専用の部屋だよなぁ・・・。
「・・・これ、三角木馬ってやつじゃない? へえ、こういう風になってるんだ・・・」
そこ、じっくりと観察しない。
「な、なあ、本当にこんな部屋でいいのかよ? その、初めてなんだろ? 何なら、別のホテルでも・・・」
一生思い出に残るであろう初体験を、こんな部屋でするってのは、俺ならあまり気が進まない。
「ありがとう、考ちゃん、気を使ってくれて。でも、さっきも言ったでしょ? 場所は関係ないって」
「百合香がいいなら、俺は構わんけど・・・」
「うん、大丈夫だよ。・・・じゃあ、先にシャワー浴びるね・・・」
「ああ」
百合香がさすがに恥ずかしそうに、うつむきながらバスルームに入っていった。
ここのバスルーム、全面ガラス張りで丸見えなんだよね。
脱衣所までガラス張りときてる。着替え中もピーピングし放題だが、見るわけにはいかんよな。
と、百合香は眼鏡を外した顔を、ひょいと部屋に出して俺に言った。
「ねえ考ちゃん、どうせなら一緒に入ろ? 背中流してあげる」
「へぅ!?」
「ほら、昔、一緒にお風呂に入ったことがあったじゃない。久しぶりに入ろうよ」
「いや、確かにあったけど・・・」
確かに、百合香が何度か、俺の家にお泊りしたことがあった。
一緒に風呂に入って、遊びに夢中になって二人してのぼせたなあ。
「ほらほら、遠慮しないの」
「ちょ、ちょっと、引っ張るなって」
脱衣所から出てきた百合香が、俺の手を取って再び脱衣所に入っていく。
「一緒に入ってしまえば、恥ずかしさも同じでしょ? 時間の節約にもなるし!」
「まあ、なあ・・・」
言ってることは正しいが、そこに俺の意思介入の余地は?
そんな俺の心などお構い無しに、ライダースーツを脱ぎ始める百合香さんであった。
スーツの下に着ていたのは、薄いTシャツ+ブラと、パンツだけ。
い、色っぽ過ぎる・・・!
ボディラインがはっきり分かる、肌にフィットしたスーツから見える白い肌が、妙にエロチックだ。
来る途中のコンビニでも、さっきのファミレスでも、周りにいた男たちがだらしなく鼻の下を伸ばしていたのも仕方がない事だろう。
俺に嫉妬と羨望の眼差しを向けたのもな。
いい気分だったと同時に、ジロジロ見るんじゃねーと、そいつらを軽く睨んだりもしたが効果無しだった。
それくらい、彼らは百合香の色気に魅入られていたのだ。
連中のうち、彼女や奥さんや愛人と一緒だった奴がその後どうなったのかは、俺に知る術はない。
何人か、尻でもつねられたような悲鳴を上げてた気がするが、それで済んだのなら運が良い方だろうな。
俺がそんなことを考えていると、スーツの上半身とTシャツを脱いでブラだけになった百合香は、俺に背を向けた。
「ねえ、ブラのホック、外してくれる」
「うぇ? あ、ああ・・・」
間の抜けた声を出しつつも、俺は百合香のブラのホックを外した。
「ありがとう・・・」
心なしか、肌が少し朱に染まっている。
背を向けたままスーツもパンツも脱いで一糸まとわぬ姿になった百合香は、体を一切隠さず、俺に振り向いた。
「・・・見て、これが今の私だよ・・・!」
呼吸を忘れた。
整って綺麗な形をしている胸、その先端の小さなつぼみ、上気した肌・・・。
劣情などはまるで湧かなかった。
証拠に、俺の分身はピクリとも反応していない。
彼女に魅力が無いわけじゃない。そんなもん関係なくすっ飛ばして、ただ美しい物を見た、感動に近い感情に俺は小さく溜め息をついた。
「どう、かな・・・。私の体・・・」
「綺麗だよ。すげえ綺麗だ」
「・・・ありがとう、嬉しい・・・」
見つめあい、自然と近づいてキスをした。
軽く一度。
次は少し強く、長く。
百合香をそっと抱きしめて、唇を何度も離しては、また重ねあった。
「んっ・・・、ふぅ、ん、むぅ・・・! ね、ねえ、私だけ裸じゃ恥ずかしいよ・・・考ちゃんも脱いで・・・」
「あいよ」
俺も急いで服を脱ぎ、百合香と同じ、生まれたままの姿になった。
彼女がしたように、俺も裸を隠さずに見せる。
「考ちゃんて・・・。結構、筋肉あるんだね・・・」
「ん~、最近、運動量が多かったからかな?」
「ふふっ、あちこちで追いかけ回されてたみたいだもんね」
「笑い事じゃねーって・・・」
百合香の言葉に苦笑する。
今まではうまく逃げおおせていたが、これからもそうとは限らんからなぁ。
「モテる男の宿命と思って、耐えるしかないね」
クスクス笑っている百合香に近づき、俺は彼女を抱き上げた。お姫様抱っこってやつだ。
驚くほど軽い。俺の力が強くなったからそう感じるんだろうが、この体でバイクをかっ飛ばすのが信じられんくらいだ。
「きゃっ! こ、考ちゃんたら・・・。お、重くない?」
「そんなことはありませんぞ、百合香姫のお体は羽の如し。それがしの腕力でもこれこの通り」
「きゃん、もう・・・。ふふっ、では、私を浴室に運んでいただけますか? 我が最愛の騎士よ」
「御意」
二人とも調子に乗って、芝居がかった口調で話しつつ、俺は彼女と浴室へと入っていった。
中央には、胴体部分が三角形になっている木馬がでん、と床に据え付けられている。
ぶっといローソクやら、巨大な注射器やら、先が丸くなっている電動マッサージやらが片隅の棚に置いてあって・・・。
『そっち系』の趣味の人専用の部屋だよなぁ・・・。
「・・・これ、三角木馬ってやつじゃない? へえ、こういう風になってるんだ・・・」
そこ、じっくりと観察しない。
「な、なあ、本当にこんな部屋でいいのかよ? その、初めてなんだろ? 何なら、別のホテルでも・・・」
一生思い出に残るであろう初体験を、こんな部屋でするってのは、俺ならあまり気が進まない。
「ありがとう、考ちゃん、気を使ってくれて。でも、さっきも言ったでしょ? 場所は関係ないって」
「百合香がいいなら、俺は構わんけど・・・」
「うん、大丈夫だよ。・・・じゃあ、先にシャワー浴びるね・・・」
「ああ」
百合香がさすがに恥ずかしそうに、うつむきながらバスルームに入っていった。
ここのバスルーム、全面ガラス張りで丸見えなんだよね。
脱衣所までガラス張りときてる。着替え中もピーピングし放題だが、見るわけにはいかんよな。
と、百合香は眼鏡を外した顔を、ひょいと部屋に出して俺に言った。
「ねえ考ちゃん、どうせなら一緒に入ろ? 背中流してあげる」
「へぅ!?」
「ほら、昔、一緒にお風呂に入ったことがあったじゃない。久しぶりに入ろうよ」
「いや、確かにあったけど・・・」
確かに、百合香が何度か、俺の家にお泊りしたことがあった。
一緒に風呂に入って、遊びに夢中になって二人してのぼせたなあ。
「ほらほら、遠慮しないの」
「ちょ、ちょっと、引っ張るなって」
脱衣所から出てきた百合香が、俺の手を取って再び脱衣所に入っていく。
「一緒に入ってしまえば、恥ずかしさも同じでしょ? 時間の節約にもなるし!」
「まあ、なあ・・・」
言ってることは正しいが、そこに俺の意思介入の余地は?
そんな俺の心などお構い無しに、ライダースーツを脱ぎ始める百合香さんであった。
スーツの下に着ていたのは、薄いTシャツ+ブラと、パンツだけ。
い、色っぽ過ぎる・・・!
ボディラインがはっきり分かる、肌にフィットしたスーツから見える白い肌が、妙にエロチックだ。
来る途中のコンビニでも、さっきのファミレスでも、周りにいた男たちがだらしなく鼻の下を伸ばしていたのも仕方がない事だろう。
俺に嫉妬と羨望の眼差しを向けたのもな。
いい気分だったと同時に、ジロジロ見るんじゃねーと、そいつらを軽く睨んだりもしたが効果無しだった。
それくらい、彼らは百合香の色気に魅入られていたのだ。
連中のうち、彼女や奥さんや愛人と一緒だった奴がその後どうなったのかは、俺に知る術はない。
何人か、尻でもつねられたような悲鳴を上げてた気がするが、それで済んだのなら運が良い方だろうな。
俺がそんなことを考えていると、スーツの上半身とTシャツを脱いでブラだけになった百合香は、俺に背を向けた。
「ねえ、ブラのホック、外してくれる」
「うぇ? あ、ああ・・・」
間の抜けた声を出しつつも、俺は百合香のブラのホックを外した。
「ありがとう・・・」
心なしか、肌が少し朱に染まっている。
背を向けたままスーツもパンツも脱いで一糸まとわぬ姿になった百合香は、体を一切隠さず、俺に振り向いた。
「・・・見て、これが今の私だよ・・・!」
呼吸を忘れた。
整って綺麗な形をしている胸、その先端の小さなつぼみ、上気した肌・・・。
劣情などはまるで湧かなかった。
証拠に、俺の分身はピクリとも反応していない。
彼女に魅力が無いわけじゃない。そんなもん関係なくすっ飛ばして、ただ美しい物を見た、感動に近い感情に俺は小さく溜め息をついた。
「どう、かな・・・。私の体・・・」
「綺麗だよ。すげえ綺麗だ」
「・・・ありがとう、嬉しい・・・」
見つめあい、自然と近づいてキスをした。
軽く一度。
次は少し強く、長く。
百合香をそっと抱きしめて、唇を何度も離しては、また重ねあった。
「んっ・・・、ふぅ、ん、むぅ・・・! ね、ねえ、私だけ裸じゃ恥ずかしいよ・・・考ちゃんも脱いで・・・」
「あいよ」
俺も急いで服を脱ぎ、百合香と同じ、生まれたままの姿になった。
彼女がしたように、俺も裸を隠さずに見せる。
「考ちゃんて・・・。結構、筋肉あるんだね・・・」
「ん~、最近、運動量が多かったからかな?」
「ふふっ、あちこちで追いかけ回されてたみたいだもんね」
「笑い事じゃねーって・・・」
百合香の言葉に苦笑する。
今まではうまく逃げおおせていたが、これからもそうとは限らんからなぁ。
「モテる男の宿命と思って、耐えるしかないね」
クスクス笑っている百合香に近づき、俺は彼女を抱き上げた。お姫様抱っこってやつだ。
驚くほど軽い。俺の力が強くなったからそう感じるんだろうが、この体でバイクをかっ飛ばすのが信じられんくらいだ。
「きゃっ! こ、考ちゃんたら・・・。お、重くない?」
「そんなことはありませんぞ、百合香姫のお体は羽の如し。それがしの腕力でもこれこの通り」
「きゃん、もう・・・。ふふっ、では、私を浴室に運んでいただけますか? 我が最愛の騎士よ」
「御意」
二人とも調子に乗って、芝居がかった口調で話しつつ、俺は彼女と浴室へと入っていった。
まさにデレデレや…
昔の純情だった頃を思い出しましたよ。
そういえば今二章ですがどれくらい予定してるのかな?
多分味方関係者全員との契りまでが二章と思いますが。
今いる敵さんをどうにかしか終わりに持っていくのかそれともそこからさらに物語を広げていくのか…さて?
それではまた次回を楽しみにしつつ…
昔の純情だった頃を思い出しましたよ。
そういえば今二章ですがどれくらい予定してるのかな?
多分味方関係者全員との契りまでが二章と思いますが。
今いる敵さんをどうにかしか終わりに持っていくのかそれともそこからさらに物語を広げていくのか…さて?
それではまた次回を楽しみにしつつ…
2008/10/08(Wed) 19:47 | URL | ソウシ | 【編集】
>>ソウシ さん
純情な頃ですか・・・私には遠い過去の話ですなぁ。
そう、思い起こせばあれは、ある春の日の(以下略w
予定としては、全体的には結構長くなる予定です。
インターミッションもまた出てきますので。
まぁ、予定はあくまで予定であって決定ではない訳で(ぉ
二章の終わりで、皆さんの目が点になるかも知れないとだけ言っておきましょうw
・・・今から皆さんの反応がちょっと怖かったりして・・・w
純情な頃ですか・・・私には遠い過去の話ですなぁ。
そう、思い起こせばあれは、ある春の日の(以下略w
予定としては、全体的には結構長くなる予定です。
インターミッションもまた出てきますので。
まぁ、予定はあくまで予定であって決定ではない訳で(ぉ
二章の終わりで、皆さんの目が点になるかも知れないとだけ言っておきましょうw
・・・今から皆さんの反応がちょっと怖かったりして・・・w
2008/10/09(Thu) 17:00 | URL | HEKS | 【編集】
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