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ハーレム・ドラッグ第二章―11
 俺のバイトは某大手チェーンの牛丼屋だ。
 何故このバイトを選んだのかと聞かれれば簡単、まかないが出るから。
 完全無料ではないけど、なんと店のメニューが全品七割引になるのだ。普段からありがたく利用させていただいている。
 でも、今日は桐山が作ってくれるので必要ない。バイトが終わった俺は挨拶をしてそのまま帰ろうとした。

「あら? 後藤君、今日は持ち帰りしないの?」

 一緒に働いているパートの清水さんが声をかけてきた。
 清水さんはれっきとした主婦だが、家計の足しにとここで働いている。
 確か三十歳と聞いた事があるが、とてもそうは見えない。目じりの泣きボクロがチャームポイントの、実にお美しいご婦人である。
 この店の常連客の大半は、清水さんが目当てで通っていると思うね。
テーマ:創作官能小説連載
ジャンル:アダルト
ハーレム・ドラッグ第二章―10
「そういや・・・このクラスの連中は襲ってこないな」
「ああ、さっき桐山が『人の恋路を邪魔する奴は、私がぶった切る』って教壇で一発かましたから、そのせいだろ」

 なるほど。そりゃ沈静効果抜群だわ。
 このクラスの嫉妬組の襲撃はもう無さそうだな、桐山に感謝だ。
 ・・・怨念たっぷりの視線はそこかしこから刺さってくるけどな。なぁに、大家さんの眼光に比べたらどうってこたぁないわい。

「あ・・・おはよー後藤」
「・・・おはよう」

 その当人が篠宮と一緒に教室に入ってきた。
 トイレにでも行ってたのかね。

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ハーレム・ドラッグ第二章―9
「それはそうと、二人とも家の方は大丈夫なのか? 結局泊めちまったけど」

 俺はもう一つ気になっていた事を聞いた。
 連絡無しだったら、色々大変な事になるからな。
 まぁ、この二人の事だから・・・。

「ん、だいじょーぶだよ」
「お婆ちゃんの家に泊まるって言っておいたし、お婆ちゃんにも根回し済みだから」

 やっぱり対策済みか、一安心だ・・・いや、待て。

「おい? それじゃあ大家さんは二人がここに泊まった事を知ってるって事か!?」
「そうだけど?」
「おいおい・・・」

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ハーレム・ドラッグ第二章―8
 カーテンの隙間からこぼれる朝日が顔に当たり、俺はゆっくりと眼を覚ましていった。
 耳にはトントントン、と小気味良い音が聞こえてきて、鼻をくすぐるのは味噌汁の匂い。
 目を擦りつつ、音の方を見た。

「ん・・・」
「あ、孝一兄ちゃん、起きた? おはよー」
「おはよう、孝一お兄ちゃん。もうすぐご飯できるからね」

 狭い台所で、空那と風那が朝メシを作っているようだ。

(ああ、そっか。昨夜、二人と散々Hしてそのまま寝ちまったんだっけ)

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